仕上げみがきって何歳までやるの?
皆さまこんにちは‼︎歯科衛生士の神です。
小さなお子さんを持つ保護者さまからよく聞かれる質問のひとつが、
「仕上げみがきって、いつまで必要ですか?」
今回はそんな疑問にお答えしながら、仕上げみがきの大切さと、毎日続けるためのコツをご紹介します。
仕上げみがきとは?
仕上げみがきとは、お子さんが自分で歯を磨いたあとに、大人が仕上げとして磨いてあげることです。
仕上げみがきは、最初の乳歯が生え始めたらすぐに始めるのが理想です。
多くの場合、生後6か月ごろに下の前歯から生えてくることが多いので、このタイミングが目安です。
子どもの歯は大人よりも虫歯になりやすく、また自分だけでしっかり磨くのはまだ難しいため、大人のサポートが必要です。
仕上げみがきはいつまで必要?
目安としては、小学校高学年(10〜12歳頃)までが理想です。
特に、
■前歯の生え変わり時期
■奥歯(6歳臼歯)が生えてくるタイミング
このような時期はみがき残しが多くなるので注意が必要です。
生えてきたばかりのおとなの歯は、やわらかく弱いので特にむし歯に注意が必要です。
仕上げみがきの始め方
柔らかめの歯ブラシを使い、1日1回寝る前に行いましょう。
最初は軽く触れるだけでもOK。
まずは口に歯ブラシが入ることに慣れるのが大切です。
子どもをひざの上に寝かせて、やさしく声かけしながら行うと安心感があります。
仕上げみがきのポイント
1. 毎日1回は必ず
夜寝る前の仕上げみがきが特に大事です。眠っている間は唾液の分泌が減り、虫歯ができやすくなるためです。
2. 明るい場所で、お口の中をよく見ながら
暗い場所だと見落としが増えます。ライトを使うのもおすすめです。
3. 力を入れすぎず、優しく小刻みに磨く
力が強すぎると歯ぐきを傷つけてしまうことも。1本ずつ丁寧にみがきましょう。
4. 上唇小帯(前歯の上の真ん中のスジ)には注意
この部分は痛みを感じやすいので、無理に触らないようにしましょう。
仕上げみがきで気をつけたいポイント
仕上げみがきで特に気をつけて磨いてもらいたい場所があります。
それは、むし歯になりやすい「みがき残しの多いポイント」です。
次の場所を意識してみがいてもらえるとより効果的です。
■上の前歯(唇側の歯の根元)
→ 甘いものをよく食べるお子さんは、特に虫歯ができやすい場所です。
→ 上唇の裏に「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」という筋があり、触れると痛がることがあるので、やさしくみがきましょう。
■奥歯の溝(かむところ)
→ 汚れがたまりやすく、溝が深いのでみがきにくいです。
→ 小刻みに歯ブラシを動かして、毛先をしっかり溝に当てましょう。
■歯と歯の間
→ 歯と歯のすき間も虫歯になりやすい場所。
→ 歯ブラシだけでは届きにくいので、フロスを使うとさらに安心です。
■下の前歯の裏側
→ 唾液の影響で歯石がつきやすい場所。
→ 毛先を下から上に向けて当てて、みがき残しがないようにしましょう。
■生えたての奥歯(6歳臼歯など)
→ 歯ぐきに隠れている部分があり、気づかれずに虫歯になることも。
→ 歯ぐきの近くまで丁寧にみがきましょう。
仕上げみがき用歯ブラシの特徴
仕上げみがきをするときは、仕上げみがき用の歯ブラシを使うことをおすすめしています。
仕上げみがき用の歯ブラシには、普通の子供用の歯ブラシとはちょっと違う特徴があります。
■ヘッドが小さい
→ お口の中で細かく動かしやすく、奥歯までしっかり届きます。
■毛がやわらかめ
→ 歯ぐきを傷つけにくく、やさしく汚れを落とせます。
■柄(ハンドル)が長い
→ 保護者の方が持ちやすく、お子さんの頭の後ろからみがきやすい形になっています。
仕上げみがきがイヤ!な子への対処法
・「○○が終わったら磨こうね」と事前に予告する
・好きな音楽を流す、歌を歌いながら楽しく
・みがき終わったらたくさん褒めてあげる!
無理に押さえつけるのではなく、できるだけ楽しく習慣にできる工夫が大切です。
最後に
仕上げみがきは、虫歯予防だけでなく、お子さんとのスキンシップの時間にもなります。
「めんどくさいな」と感じる日もあるかもしれませんが、お子さんの健やかな歯の成長のために、ぜひ続けてあげてくださいね。
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