今話題のバクテリアセラピー!L.ロイテリ菌を定着させて口腔内を予防しよう!
みなさん、“バクテリアセラピー”ってお聞きになったことはございますか?
最近テレビなどでも取り上げられ、耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
バクテリアセラピーとは、
バクテリア=細菌
セラピー=治療
であり、“菌を使って菌を制す”細菌を使った治療法のことを指します。
特に歯科で今話題なのが、L.ロイテリ菌を使った治療法です。
L.ロイテリ菌とは?
もともとは母乳に含まれる乳酸菌の一部で、体内の菌を善玉菌へと変えてくれる働きを持ちます。善玉菌とは人にとって良い効果をもたらしてくれる菌のことで、逆に悪玉菌とは人にとって有害な菌のことを言います。
菌質を整えることで虫歯菌や歯周病菌などの悪玉菌を減らし、口腔内の疾患を予防することができます。また、母乳由来の菌のため、副作用はありません。
L.ロイテリ菌を取り扱うバイオガイア社によると、約80%虫歯菌を抑制、歯周病菌だと90%を抑制する効果を持つと報告されています。
下の図は、シャーレの中に歯周病菌とL.ロイテリ菌を培養した写真です。
プロティクス(ロイテリ菌)のコロニーの周りに歯周病菌が抑制されているのがわかります。
市販の薬用歯磨き粉や洗口剤などにも殺菌作用はありますが、善玉菌まで殺してしまいます。L.ロイテリ菌は善玉菌を増やし、悪玉菌を抑制する力を持っているため菌質から変えることができます。
よくヨーグルトなどにも乳酸菌は豊富に含まれていることが言われますが、ほとんどが腸まで届かず胃酸によって死滅してしまいます。しかしL.ロイテリ菌は90%が腸まで届き、コロニーを形成してくれるのです。
その結果、口腔内の予防だけでなく、整腸作用も促進され、便通の改善やアトピーなどのアレルギー疾患の症状も軽減することができます。
虫歯や歯周病を予防することで全身の疾患を予防できる
虫歯や歯周病はメタボリックドミノの上流に位置します。メタボリックドミノとは、生活習慣病により引き起こされる疾患を、ドミノで表現した構図を指します。(下図)
このドミノが倒されないようにするためには、上流に位置する虫歯や歯周病を引き起こさないことが全身の疾患を予防することにつながります。
L.ロイテリ菌はおよそ1か月摂取し続けることで虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑え、口腔内の環境の改善をすることができます。
歯茎からの出血が気になる方や、カリエスリスクテスト(唾液検査)で細菌の反応があった方にお勧めです。
また妊婦さんにも、マイナス1歳からできる虫歯予防としてお使いいただけます。お母さんや周りの家族の方のお口の細菌を減らすことで、お子さんへの感染を減らすことができます。
L.ロイテリ菌が持つさまざまなメリット
L.ロイテリ菌は、
1. 口臭予防
2. ピロリ菌の抑制 … 30日の摂取で60%減少
3. アレルギー症状の改善 … 花粉症やアトピー性皮膚炎の症状緩和
4. 便秘の改善 … 99%の方が便通の正常化を実感
5. 免疫力の向上
が期待できます。L.ロイテリ菌は口腔内だけでなく、全身にもいい影響を与えてくれる存在なのです。
L.ロイテリ菌の予防効果が高まる摂取方法
一日一粒、噛まずになめて服用します。
L.ロイテリ菌は細菌なため、殺菌効果がある歯磨き粉を使用した後だと効果が薄まってしまいます。夜寝る前の歯磨きの30分後に摂取してください。
およそ1か月摂取し続けることで効果を実感することができます。
もちろん、毎日の歯磨きや定期的な歯医者さんでのメンテナンスは欠かせません。
これらを併用して行うことで治療スピードが3倍速くなるという結果も報告されています。
福永歯科でもL.ロイテリ菌を使った、バイオガイア社のプロデンティスという商品を取り扱っております。タブレットタイプのもので、お子さまにもご使用いただけます。
先日テレビでも紹介され、在庫の確保が難しくなっております。ご希望の方はお早めにお伝えください。
埼玉県さいたま市 与野 福永歯科医院
関連記事を読む
-
歯の予防、メンテナンスの重要性
今日は、福永歯科医院の歯の予防についてご紹介します。 先日、当医院に保育園の・・・ -
キシリトールがしまじろうに!
こんにちは。 花粉の多い季節になっていますが、いかがお過ごしでしょうか。 さ・・・ -
知覚過敏について
みなさまこんにちは!歯科衛生士の北山です。 本日は知覚過敏についてお話します・・・ -
気づきにくいペットの歯周病とその予防
みなさんこんにちは!歯科衛生士の佐藤です。 先日ふとテレビをつけてみると動物・・・ -
口臭の原因!舌苔(ぜったい)について
みなさんこんにちは!歯科衛生士の佐藤です。 12月に入り、今年も残りわずか…・・・ -
インプラントも歯周病になる! ~インプラントのメンテナンスについて・・・
皆様こんにちは!歯科衛生士の岡田です。 本日は、インプラントのケアについての・・・