虫歯に「なりかけてる」ってどういうこと?
皆様こんにちは!歯科衛生士の岡田です。
皆様は歯科健診等で「虫歯になりかけている」または「CO(シーオー)」と言われたことはありませんか?
虫歯なのに治療しなくていいの?と不安になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本日はその虫歯になりかけている状態についてや、そのような歯がある場合はどうすれば良いのか?
についてお話ししていきます。
COとは
「虫歯になりかけている」または「CO」とは、
虫歯の意味のCaries(カリエス)と、観察の意味のObservation(オブザベーション)の頭文字をとったものです。
つまり、虫歯のような所見があるものの、すぐに治療する必要はない状態の歯と、言うことです。
学校などの歯科健診時では虫歯かどうか判断が難しい歯も含まれます。
具体的に言うと、
■奥歯の溝が黒っぽくなっていたり、
■表面に白く濁った部分があるが、穴などにはなっていない
箇所のことを指します。
なぜ治療しなくていいの?
もちろん何もしなければ虫歯が進行してしまう可能性が高いです。
しかし、しっかり管理さえできれば進行を抑えることができます。
虫歯は、酸によって歯からカルシウムやリンが溶け出すことによって、やがて歯に穴が開いてしまう病気です。
このとを「脱灰」と言います。
しかし、脱灰が起きたからといって、すぐに虫歯になるわけではありません。
溶け出したカルシウムやリンは唾液の力で再び歯に戻ります。
これが「再石灰化」です。
このバランスが崩れて脱灰の時間が続いてしまうことで、虫歯が進行し、やがて歯に穴を開けてしまいます。
ですので、再石灰化を促すことによって初期の虫歯は治療しなくても、経過観察することができます。
虫歯を進行させないためには
COの状態をキープして虫歯を進行させないためのポイントがいくつかあります。
①歯磨き
基本は毎日の歯磨きでバイキンを落とすことです。
お口の中のバイキンの量が多いとバイキンが酸を産生して脱灰を起こすので、虫歯のリスクは高まります。
②定期検診
定期検診のたびにCOが進行していないか歯科衛生士にチェックしてもらいましょう。
その部分の歯磨きがきちんとできているかも一緒にチェックしてもらいましょう。
③間食の仕方
間食が多いとお口の中が酸性に傾き、脱灰の時間が長くなってしまいます。
時間と量を決めて食べましょう。
詳しくは以前のブログをご参照ください。
https://fukunaga-dental.com/blog/decay-snack-how-to-eat
④フッ素
フッ素は再石灰化を促進する力があります。
また、酸の産生を抑えて脱灰しにくい強い歯を作る力があります。
毎日の歯磨きでフッ素を取り入れて再石灰化を促しましょう。
まとめ
虫歯になりかけている部分があると言うことは、虫歯になるお口の中の環境であったと言うことです。
それはバイキンの問題かも知れませんし、食生活の問題かも知れません。
バイキンは0にすることはできませんが、菌が活動できない程度に抑えることはできます。
それには普段の歯磨きと定期的な歯科でのクリニーングが必要不可欠です。
食生活も含めて「なぜ虫歯になりかけてしまったのか」について考えてみましょう。
そして、その部分のケアを十分に行って虫歯が進行しないようなお口の環境に改善しましょう!
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